あなたの身の回りにこんな人はいませんか。
何かいやな事があればすぐ他人のせいにし、自分は殆ど努力をしない。
もしくは他人のちょっとしたミスにつけ込み、ここぞとばかりに憂さ晴らしをする人。
しかしそれらの原因を作り出しているものは一体何なのでしょう。
これは自分や他人が意図的に作り出すものではありません。人間の不幸や失敗を個々に求めても
決して答えは出ません。なぜなら今あなたが何かを思い立ってやってみたとしても、
それはあなた一人の中から生まれる現象ではないからです。必ずこれまでに出会った誰かや
どこかで見た何かが積み重なってできたものだからです。

人間というのは不思議なもので、今あなた自身が意識するあなたの意識そのものも、
それを構成する現象に切り分けるとあなたの意識ではなくなります。
考えられないくらい多くの経験や思考、そして科学反応によって作られているのです。
しかもそれは常に変化し、同じものにとどまりません。では本当の自分はどこにいるのか。

答えは「どこにもいない」です。
あなたもわたしも本当はどこにもいません。
しかし逆に言うとどこにでもいる。
さらに言い方を変えると、あなたやわたしとは、より小さな現象に支えられ、
さらに大きな現象を支える非常によくできた「うつわ」なのです。
この目に見える物理的現実ー身体といううつわは人々に、「あなたとわたし」という
ひとつの錯覚を起こさしめます。こうした錯覚はしばしばお金、食料、住まい、衣服、
さらにはあなたの隣にいる友人…私たちが生きていくのに本当に必要な分量以上のものを
持っていなければならないという誤解をも生み出します。

私達はこのような誤解に基づく個々の現実を通して狂おしいほど多くの不和を経験して来ました。
しかしこれらの錯覚—誤解も一つの現象にすぎないという開かれた視点を持つことができれば、
個人という垣根は消え、誤った観念は消え失せる事でしょう。
精神や魂という身体の深く奥にあり、身体を取り囲むもう一つの現実はそうした障碍を越えた世界です。

この考え、良和教は安政６年に藤村玄斎によって打ち立てられましたが、
激動の時代の中では相手にされないばかりかむしろ危険視されました。
玄斎は捕らえられ打ち首獄門となり、彼の著した書物の多くは焚書により喪失しましたが、
一部の協力者達により時代の陰で細々と生き続け、今日までその教えを繋いでいます。
良和教を知る人々は決して多くはありません。しかしながら現代のような大勢の人間が同じ場所に
ひしめき合い、それでいて様々な考えを持ち、個々人がそれぞれ孤独を抱えるような病的な世界では、
むしろ欠かす事のできない教えと言えるでしょう。
食料、経済、エネルギー…私たちが当たり前のように必要とするものそれぞれに危機を抱える
現代は正に混迷の時代です。しかし今こそ私たちが忘れている真の現実に目を向け、
人間も他の動植物とも垣根のない大きな一つの意識を思い出す時です。
アセンションはもう始まっています。混迷の時代だからこそ、必要のない争いを辞め、
本当に人類が目指すものに還ることができるのです。

本当の幸福に向け、意識を加速させましょう。 続きを読む