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ラリホー春麗がEX百裂を擦るコミュ

オーナー らり
開設日 2012年06月10日
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5月某日、たしか、金曜日の午後9時のことだった。
私はいつもするように、部屋の隅、テレビの下に置いてあるXBOX360のスイッチに触れた。
今日はヤン戦かさくら戦をやってみるかな・・・。
XBOX360が起動し、自らの操作するアーケードコントローラーによってモニターがパラパラと滑らかにスーパーストリートファイター4AE2012verの画面に切り替わっていくのを眺めながら、今日の予定を考える。
モニターは既にエンドレスバトルの部屋名選択画面を映し出している。
悩んだ末、「対戦相手にヤン募集」を選択した。
先週アーケードでヤンに負け越したところだ。
さくらよりはヤンの方が急務と考え、部屋を立てる。
高知という田舎に暮らす私にとって、キャラ対策の対象はやはり「高知にいるキャラ」だ。それがキャラ対策の偏りの要因となっているのは事実だったが、とにかくその日は、雪辱を晴らすために練習をしなければという思いが強かった。
部屋を立てたと同時に、先日買ってきた漫画本を取り出した。
部屋名をそうしたからといって、そうそうそのキャラの使い手がホイホイ入ってくれはしないもので、それがヤンという比較的使用人口の少ないキャラであればなおさらである。
ヤン募集と明記してあるのに、入ってきたのはセス。そんなことですら茶飯事なのだ。
何度かエンドレスバトルで部屋を立てた私にはそんなことは分かりきっていることだったので、「○○募集」、「○○限定で対戦」といった部屋を作るときは、何か暇をつぶせるアイテムを用意し、「ポン」、という入室の合図をひたすら待つことにしている。

「ポン」
10分もした頃だろうか。誰かが入ってきた。
3分の1ほど読み終えた漫画本を傍らに置き、「READY」を押す。
さて、ヤンかな?違うキャラかな?
しかしながら、入ってきたそいつは、一度も対戦することもなくすぐに出て行ってしまった。
部屋名に気づかず入ってしまったか、あるいは私のPPを確認して自分の対戦相手にそぐわないと感じたか。
まあいい、これもよくあることだ。
再び漫画本を手に取る。



しかし、2人目がなかなか入ってこない。買ってきた漫画本はとっくに読み終えてしまった。
テレビの左下には「午後9時50分」と表示されている。
ヤンって少ないんだなー・・・。
先程も述べた通り、ヤン使いという人種はそう多くない。しかし、他キャラ使いが戯れに入ってくることすら無いなんて。
いつもは疎ましいばかりのセスやホークすら恋しく感じる。
まあいい、今日はやはりさくらにしよう。
部屋名を変えて、立て直すことにした。



午後10時50分。
来ない。なぜ来ない?
あれからは、フォルテが一人走り込み、そして2戦ほどで走り出ていったばかりで、肝心のさくら使いは一人も入ってこなかった。
ヤンよりはさくらの方が人口が多いはずだ。
ましてや金曜日の夜なら誰かしら入ってきてもよさそうなもんじゃないか。
もう11時が近い。明日ソフトボール大会のことも考えると、そろそろ風呂に入って寝る用意をした方が良いか。
とはいえ、やはり不完全燃焼という感覚が色濃い。
もはやキャラを選らず、とりあえず適当に誰かと対戦を楽しんで、寝よう。
そう思い、「気楽に楽しく」部屋を立てることにした。



もちろん、来なかった。
待ちわびたさくらやヤンはもちろん、リュウもコーディも、セスやフォルテすら来なかった。
時刻は11時40分。
止むを得ずテレビとXBOXの電源を切り、風呂場へ向かった。

何か自分が悪いのかもしれない。
暴言メッセージはたまに届くし、悪評もいくらかもらっている。
そのせいで人が入らないのか?
もしかしたら箱の人口の大半に既に「対戦したくない」と思われているのではないか?
いや、さすがにそれは考えすぎだろう。
湯船に浸かりながら、どうすれば対戦機会を増やせるか、考えた。
アーケードでは、BPこそ8万を超えたものの、所詮は地方BP。
別段、高知のプレイヤーが弱いと思ったことはないが、やはりプレイ人口の少なさから、キャラ対策の偏りが顕著なのだ。
ケンもいなければルーファスも、さくらだって高知のアーケードにはいない。
県外へ赴き、対戦回数の少ないキャラと対戦すれば、「何だ、高知の8万ってこんなものか」といわれても仕方のない醜態を晒すこともある。
高知にいないキャラとの対戦回数を増やし、少しでも今のBPに見合った実力を身につけるには、もはやネット対戦が要であると感じていた。

しかし、この始末だ。

どうすれば、対策したいキャラの使い手に部屋に入ってもらえるのか。
どうすれば、強いプレイヤーとガッツリ対戦できるのか。
シャワーで洗い流したシャンプーの泡には、いくらかの抜け落ちた髪の毛が混じっている。
それらを切なげに眺めながら思案していると、ひとつの可能性が脳裏をよぎった。


そうだ、配信をすれば・・・。


→配信へ続く。
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